【レビュー】カメラが飛び出る16:18の縦長ホワイトモニター│JAPANNEXT JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMS

「もっと広い作業スペースが欲しいけど、デュアルモニターを置く場所がない…」 「Webページ全体を見ながら作業したいのに、スクロールが面倒…」
そんな悩みを抱えるあなたに、今回ご紹介するJAPANNEXTの「JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMS」は、まさに新感覚と呼ぶにふさわしい縦長の液晶モニター。27.6インチの画面にSDQHD(2560×2880)というユニークな解像度と、16:18という特異なアスペクト比を持つこのモニターは、従来のモニター2台分の情報を1画面に表示できる可能性を秘めています。
Webカメラやマイクも内蔵し、USB Type-C接続で最大65Wの給電にも対応。さらにKVM機能や多機能スタンドも搭載と、まさに作業効率向上を追求する現代のワーカーやクリエイターにとって注目の1台と言えるでしょう。
本記事では、このJN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSを実際に使用し、その特徴的な縦長画面がもたらすメリット・デメリット、画質、機能性などを徹底的にレビューしていきます。
こちらの製品は株式会社JAPANNEXT様より貸していただきレビューしております。

JAPANNEXT JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMS の主な特徴
- 圧倒的な情報量を生み出す27.6インチSDQHD(2560×2880)縦長ディスプレイ
- 2つの画面を1つに。アスペクト比16:18の新スタイル
- IPS系パネル採用で広視野角かつsRGB 100%の正確な色再現
- USB Type-Cケーブル1本で映像出力・データ転送・最大65W給電に対応
- Web会議に便利な格納式Webカメラ(200万画素)・マイク内蔵
- 2台のPC間でキーボード・マウスを共有できるKVM機能
- 多彩な画面表示を可能にするPBP/PIP機能
- 柔軟な設置を実現する高さ調整・ピボット機能付き多機能スタンド
- 安心の2年間保証
これだけの特徴を持ちながら、JAPANNEXTならではのコストパフォーマンスも期待される本製品。果たしてその実力はどれほどのものなのでしょうか。
【外観レビュー】JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの第一印象とデザイン
スッキリとした本体デザインに高級感のある質感
前面
モニター本体を取り出してまず感じるのは、その独特な縦長の形状です。

縦長といっても16:9モニターを縦にした場合よりも横に広く縦モニターとしてバランスのよさそうな比率な気がしますね。後ほど使い勝手をレビューしてみましょう。
デザインは白を基調としていてすっきりとした見た目のモニターです。


3辺フレームレス設計で、下のフレーム以外は非常に狭くなっています。フレーム幅は実測で約7.5mm(上部・左右)、下部ベゼルは約180mm。スリムな設計になっています
背面

モニター背面にはJAPANNEXTのロゴがありシンプルな設計になっています。質感はさらさらしたきめ細かいマット調でプラスチック素材ながら高級感を感じました。
左右にはステレオスピーカーが搭載されていて、左下には操作ボタンがシンプルに1つ、下部にはポートが並んでいます。

背面のスタンドの周りにはLEDライティングが搭載されており、グラデーションでライティングが移り変わっていきます。色は明るめのパステルカラーで、白のモニターに合った色になっていてこだわりを感じます。


LEDライティングはオンとオフのみに対応しています。
Webカメラとマイクが一体に!!


本機の特徴の一つである内蔵Webカメラは、モニター上部中央に格納式で搭載されています。背面がマイクになっているみたいです。
上の動画のようにカチッと押し込むと数秒かけてゆっくりとカメラが出現してくるんです。しまうときはまたカチッとするだけ。
内蔵Webカメラとマイクの性能
モニター上部には格納式のWebカメラ(200万画素)とマイクが内蔵されており、別途Webカメラを用意する必要がないのは大きなメリットです。

Webカメラの性能は普通のパソコンについているインカメラと同じくらいの性能かなと思います。自撮り撮影で使うスマホのインカメラほどの性能はありませんが、Webミーティングなどで顔を写す程度であれば問題ない性能だと思います。
付属品
JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの付属品はこちら
- モニター本体
- スタンド一式(支柱、台座)
- HDMIケーブル
- USB Type-Cケーブル
- 電源ケーブル
- 取扱説明書
- 保証書

ケーブルはすべて白に統一されているので見た目も良い感じです。
スペック|JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの性能をチェック
JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSのより詳細なスペックを見ていきましょう。
項目 | 仕様 |
パネルタイプ | IPS系 |
サイズ | 27.6インチ |
解像度 | SDQHD (2560×2880) |
アスペクト比 | 16:18 |
スペックをもっと見る
輝度 | 300cd/m² |
コントラスト比 | 1000:1 |
表示色 | 約10.7億色 |
色域 | sRGB 100% |
視野角(水平/垂直) | 178°/178° |
リフレッシュレート | 60Hz |
応答速度 (GTG OD時) | 5ms |
HDR | 対応 |
フリッカーフリー | 対応 |
ブルーライト軽減モード | 対応 |
Webカメラ | 内蔵 (格納式、200万画素、マイク付き) |
スピーカー | 2W x2 (ステレオ) |
VESAマウント | 100x100mm (M4x10mmネジ) |
消費電力 | 標準: 25W, 最大: 85W, 省エネ: 18W, スタンバイ: 0.5W (HTML記載値に基づく) |
重量 (スタンドあり) | 約7.1kg |
重量 (パネルのみ) | 約5.0kg |
保証期間 | 2年 |
ディスプレイ性能│アスペクト比16:18のメリットとは?
WQHDを縦に2つ並べた比率

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMS最大の魅力は、この特殊な解像度とアスペクト比です。これは、WQHD(2560×1440)解像度のモニターを縦に2つ並べた状態とほぼ同等の情報量を1画面で表示できるということなんです。
Webページ全体をスクロールせずに閲覧したり、コーディングとプレビュー画面を縦に並べて表示したりと、横画面にはない作業スタイルができるのではないでしょうか。
普通のモニターを縦回転 vs 16:18モニター

一般的な16:9のモニター(真ん中)と、それを縦回転したモニター(左)と、今回レビューしているJN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMS(右)でTEKUNOTESのサイトを見てみましょう。左右の縦長モニターのほうが情報量が2倍程度違うことがわかります。この場合もっとも縦の情報量が多いのは16:9縦の左のモニターですね。

動画編集でトラックを多用する方はIPS276SDQHD-HSPC6-CMSがちょうどバランスの良い比率かもしれません。トラックを多用する場合縦方向が長めのモニターが適していますが、16:9を縦にした場合、タイムラインが短すぎて通常のウィンドウ配置だと使いずらくなってしまいます。それに対して16:18だとトラックを多く表示させながらタイムラインもさっきの2倍くらいの長さで見ることができるように!

16:18のIPS276SDQHD-HSPC6-CMSを横回転するとタイムラインがもう少し長く見れて、僕的には結構使いやすそうだなと感じました。
また、画面の大きさ的にA3縦の大きさを原寸大で余裕で表示出来てしまうので、デザインで使う場合などにもおすすめですね。(今回比較しているモニター(27インチと31.5インチの16:9)もすべて大きさ的にA3原寸大表示できます)
ディスプレイの解像度を比較
クリックして解像度を比較してみましょう


JN-IB315UR4FL-C65W-HSP
31.5インチの4Kモニターと、JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSを同じ距離でみてみると解像感が同じような感じでした。もちろん4Kのほうが解像度は高いのですが、画面の大きさを加味すると同じように感じました。
IPS系パネルと色再現性
IPS系パネルを採用しているため、視野角が広く、どの角度から見ても色味やコントラストの変化が少ないのが特徴です。sRGBカバー率100%という色域は、Webコンテンツ制作や写真編集など、比較的正確な色が求められる作業にも対応可能です。

実際に斜めから見ても色の変化はほとんどありません。
また、HDRに対応しており、対応コンテンツではより広いダイナミックレンジでの表示が可能です。
リフレッシュレート60Hz / 応答速度11ms
リフレッシュレートは60Hz、応答速度はオーバードライブ時で11msとなっており、これは一般的な事務作業やクリエイティブ作業には十分なスペックです。ただし、動きの激しいFPSゲームなどを主目的とする場合は、より高速なリフレッシュレート(144Hz以上)や応答速度(1msなど)を持つゲーミングモニターがおすすめですね。
接続性|豊富なインターフェースとUSB Type-Cの利便性
JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは、HDMIやDisplayPortに加えてType-Cでの接続に対応しています。


- HDMI 2.0 x1: 最大2560×2880@60Hz
- DisplayPort 1.4 x1: 最大2560×2880@60Hz
- USB Type-C x1: 最大2560×2880@60Hz、最大65W給電、データ転送対応
- USB-A (ハブ機能) x2: USB2.0規格
- 音声出力 (3.5mmステレオミニジャック) x1
重要なところはUSB Type-Cポートが最大65Wの給電に対応している点です。対応するノートPCであれば、ケーブル1本で映像出力、データ転送、そしてPCへの充電を同時に行うことができ、デスク周りをすっきりと保てます。


実際にこのようにSurface Pro7と接続してみました。こんな感じで2画面で使用することができるようになります。ただ縦画面の場合上下に並べると被ってしまいました。


こう横に回転してみるとイイ感じです。
高級感のある多機能スタンド






JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSのスタンドは金属素材で出来ているようでしっかりしていました。質感も良く、丸みを帯びたデザインが白との相性抜群です。
付属のスタンドは、高さ調整(100mm)、ピボット(右90度回転)、チルト(-5~+15°)、スイーベル(左右45°)に対応しており、非常に柔軟な画面位置調整が可能です。
チルト調整


スイーベル調整


縦回転機能・高さ調整
JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは縦回転に対応しています。回転は時計回りのみです。
回転した際に、右側に太い下フレームがくることになります。




KVM機能でデスクすっきり
KVM(Keyboard, Video, Mouse)機能を使えば、モニターに接続されたキーボードやマウスを、USB Type-Cで接続されたPCと、もう一台のPC(HDMIまたはDisplayPort接続)とで切り替えて使用できます。これにより、2台のPCを1組の入力デバイスで操作でき、デスク周りを整理できます。
PBP/PIP機能の活用法
PBP(ピクチャーバイピクチャー)機能やPIP(ピクチャーインピクチャー)機能も搭載。PBPでは、2つの異なる入力ソースからの映像を画面の左右または上下に並べて表示できます。PIPでは、メイン画面の隅にサブ画面を小さく表示することが可能です。
【レビューまとめ】JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSはこんな人におすすめ!
JAPANNEXT JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSを実際に使用してみて感じたメリット・デメリット、そしてどのようなユーザーにおすすめできるかをまとめます。
📺JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMS
- Webサイトの閲覧やSNSのタイムラインチェックを頻繁に行う方
- プログラマーやWebデザイナーなど、縦に長い情報を扱うクリエイター
- サブモニターとして縦で使う予定
- 限られたデスクスペースでデュアルモニターにしたい
- USB Type-C対応ノートPCからケーブル1本でスマートに接続したい
- オンライン会議が多く、手軽にWebカメラ・マイク環境を整えたい方


JAPANNEXTってどんな会社?
JAPANNEXTは、千葉県いすみ市に本社を置いている日本のコンピューターモニター製造・販売会社です。いすみ市の使われなくなった小学校を本社として再活用されています。






同社は、高品質なモニターを中心に、液晶ディスプレイ、PC関連製品、デジタルサイネージなどを提供しています。
日本メーカーではあるもののコストパフォーマンスに優れてる製品が多いのが魅力的で毎週のように新製品を発表している勢いのあるメーカーです。




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